2024/12/16

第3アドベント礼拝メッセージ「使徒信条②父なる神を」創世記1章26-31節 大頭眞一牧師 2024/12/15

我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず。 我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。主は聖霊によりてやどり、おとめマリヤより生まれ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人の内よりよみがえり、天にのぼり、全能の父なる神の右に座したまえり。かしこよりきたりて生ける者と死にたる者とを審きたまわん。我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだのよみがえり、とこしえの命を信ず。アーメン

【信条】

「信条」とは「信仰の箇条」、すなわち信仰を箇条書きにして端的に言い表した信仰の基準。使徒信条、ニカイア信条、アタナシオス信条を基本信条と呼びます。歴史的には受洗準備教育に用いられてきました。今日は第一項「父なる神」を聴きます。

【愛と情熱と喜びと】

ルターは「これらのこと(創造から救い、再臨にいたるすべて)は、純粋に父としての神の好意と恵みによるもので、何らわが功績と価値によらない」と語りました。神は創造しなければならないからではなく、創造したかったので、愛するために、情熱を注いで世界を造りました。そして「それは非常に良かった」(創世記1:31)と喜びの言葉が!私たちは神が愛し、情熱を注いだ傑作なのです。神さまの喜びである私たち!

【天地の造り主】

「天地」とは、神以外のすべて。被造物すべて、全宇宙です。「天」は目に見えないもの。五感によって認識できる、科学によって把握し得る世界だけが神の被造物なのではありません。人の認識や把握を超えた領域もまた、神に造られたものであり、神の支配下にあります。天地を造られた神を信じるとは、人の思いを超える神の支配を信じ、それに安らぐことなのです。

私たちには、思いもよらない、理由もわからない苦しみがあります。そこに大きな力が働いているのを感じることも。けれども、神さまはすべてを支配しています。恐れることはないのです。神さまがそこに解決をもたらし、回復を与えます。とてもそうは思えなくても。自分の願うようにではなくても。

【全能の父】

「生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。」(創世記1:28)は、人への使命です。神と共に働いて、世界を「非常に良い」世界に保つこと、破れが生じたならば、愛を注いでつくろう使命です。私たちにはとてもそんな力はありません、と言いたいところですが、全能の神がそうさせるのです。

全能の神なら、どうして災いが起こらないようにすることができないのか。この繰り返される疑問に明確な答えはありません。キリスト教会は「神の摂理」という言葉を用いてきました。災いも神の計画なのだから黙って耐えよ、というのではありません。「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」(ローマ8:28脚注異本)、これが「摂理」の意味です。神は災いのただ中に祝福を造り出すことがおできになります。例えば地震を通してもよりよい共同体を造り出すことができるのです。私たちをご自身と共に働く者とすることがおできになるのです。全能の力によって。

【十字架】

神の全能の力は十字架の上で、もっともよく表されました。神に従う者を引き上げ祝福するよりも、はるかに大きな力が表れました。つまり、罪びとを赦し、罪びとを引き上げて、神の子とすること。これこそが神の全能です。ルターは友であるシュパルテンに宛てた手紙に記しています。「このお方は、最大、最悪の、要するに、地上の罪すべてを犯した者をも救い得る方なのだ」と。自分の小さな罪に思い悩むシュパルテンに向けたルターの言葉を言い換えれば「あなたは神の全能を小さくしてはならない。神の十字架をみくびってはならない。神はきちんとした罪だけしか赦すことができないお方ではない。あなたが犯し得るどんな破廉恥な罪さえも赦すことができるお方だ。担うことができるお方だ。なぜならそれが神の全能だからだ」となるでしょう。つまり神の全能とは単なる力の大きさを表すのではありません。その力を私たちのもっとも弱く恥ずかしい部分を覆うのに用いる愛の全能なのです。そのためにクリスマスが!



(礼拝プログラムはこの後、または「続きを読む」の中に記されています)



礼拝プログラム

■教会学校(9:30-10:15)

  • 「馬小屋で生まれたイエス」ルカの福音書2:1-7

■主日礼拝(10:30-11:45)

  • 前奏:(奏楽の内に主を待ち望みましょう)
  • 招きの言葉:イザヤ書49:13(旧約 P.1170)
  • 賛美:79
  • 交読文:21 詩篇62篇(新聖歌 P.844)
  • 牧会祈祷:大頭眞一牧師
  • 主の祈り:新聖歌 P.826
  • 賛美:両手いっぱいの愛 ※着席のまま
  • 子どもメッセージ:大頭眞一牧師
  • 信仰告白:使徒信条(新聖歌 P.826)
  • 聖書朗読:創世記1章26-31節(旧約 P.2)
  • 説教:「使徒信条②父なる神を」大頭眞一牧師 ※明野より
  • 賛美・献金:78
  • 感謝祈祷:(明野)
  • 頌栄讃美歌21「27番」(曲は新聖歌63と同じ、詞は下記)
  • 「父・子・聖霊の ひとりの主よ 栄えと力は ただ主にあれ とこしえまで アーメン」
  • 祝祷:大頭眞一牧師
  • カテキズム:(左上に掲載)司会者 と 報告:(裏面に掲載)司会者
  • 祈祷:司会者